ディスクシステム資料



◆みんな勘違い? 『エッガーランド 創造への旅立ち』の発売日


書き換え専用ソフト エッガーランド 創造への旅立ち

こちらの発売日(書き換え販売の開始日)は、 ありとあらゆるレトロゲーム関連本や多数のインターネットの情報などでは
1988年8月20日 とされています。

発売元のHAL研究所のホームページでもそうなっています。



ところがこれ、実は創造への旅立ちの発売日ではありません。

1988年8月は、
土壇場で発売延期になったエッガーランド入門編の書き換え予定日でした。


つまり『創造への旅立ち』を8月発売とする資料は間違っているのです。



以下はカセットのソフト エッガーランド 迷宮の復活 の発売予告。このカセットのことは置いといて、この広告の一番下に注目。



「“入門編”が8月下旬よりディスクライターで書き換え販売開始」 という内容の記載があります。

創造への旅立ちではなく、入門編という書き換え専用ソフトが88年8月。


こちらのファミ通の発売予定一覧表では、入門編は8月20日予定になっています。




しかし、ディスクシステムのソフトやエッガーランドシリーズに詳しい方ならご存知の通り、 入門編というソフトは発売されていません


なら、これがこのまま創造への旅立ちとタイトルを変えてそのまま発売しただけのことじゃないの?

創造への旅立ちの発売日とされているのは 1988年8月20日。ちょうど発売日は合っていますよね。




ところが。

こちらはファミリーコンピュータマガジン、通称ファミマガの1988年 No.16 (8月19日・9月2日合併号)。



創造への旅立ちとして発売されるどころか、 名前は入門編のままで発売日未定となっています。
さらにその次の号(1988年 No.17)で、入門編は以下のように名前と発売日が変更になりました。

 ・エッガーランド番外編(仮称)(※発売予定リストでの名称)発売予定日:10月上旬
 ・エッガーランドエキストラ(仮称)(※広告に載った名称)発売予定日:10月4日


同号の数ヶ所にこのゲームの記載があり、 エッガーランド迷宮の復活の広告ページの欄外では「エキストラ」、発売予定表と新作究極の先取りコーナーでは「番外編」となっています。


そしてその後。
迷宮の復活が発売された後の広告。



ここで初めて創造への旅立ちという名前で予告が登場しました。

書き換え開始予定は10月となり4日または上旬の表記は消えています。

どちらにしろ 1988年8月20日には 創造への旅立ち はまだ発売されていなかった ことが確定。



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


さて、この『創造への旅立ち』ですが、上の広告の予告通り、10月に発売されたのでしょうか。


1988年10月頃の、スーパーマリオブラザーズ3の広告。この左下にご注目。



10月からの書き換え予定リストが掲載されています。
ここに創造への旅立ちの名前が! 書き換え開始日が確定したようです。



補足情報として、
ファミリーコンピュータマガジン 1988年 No.19の
「1988年10月7日以降の発売・書き換えソフト表」や
ファミコン通信 1988年 No.20の
「9月30日以降の発売日スケジュール表」、
マル勝ファミコン 1988年 No.18 の
「新作情報ドラゴンプレス発車時刻表」などでも
発売日(書き換え開始日)は10月18日と記載されています。

そして、ファミマガのその次の号である 1988年 No.20の
「1988年10月21日以降の発売・書き換えソフト表」や
ファミ通の次の号では
『創造への旅立ち』の名前が消えたため、
無事、延期されずに予定通り
10月18日に発売を開始したようです。




というわけで。
エッガーランド 創造への旅立ち の発売日(書換開始日)は 1988年10月18日





 ディスクカードの書き換え予定表に『創造への旅立ち』はギリギリまで名前が載りませんでした。
 ファミマガでは発売直前の「1988年 No.19」でようやく10月18日と確定したほど。その前の号では10月中旬となっています。
 つまり雑誌 (ファミマガの場合) の予定表に発売日『10月18日』が載ったのは1回限り。
 このため10月発売の情報はあまり知られていなかったことも考えられます。

 なので「8月発売予定だった入門編」と「10月に発売された創造への旅立ち」が混ざってしまい
 入門編が創造への旅立ちへ名前を変えそのまま8月に発売されたと考えられているのかも。

 1992年にアスキーから発行された『ゲーム年鑑1988』というゲームカタログ本でも8月20日になっています。
 そして元はファミマガの付録で、後に独立したゲームカタログ「大技林」やその後の「広技苑」などでも8月20日発売とされてしまいました。


 また先に挙げたように発売元のHAL研究所のホームページでも8月20日とされています。
 一般に、発売元であるメーカーが自らのゲームに関して間違えるとは考えにくいですが、
 実際に古いゲームに関しては資料が失われている上に
 同時を知る社員も退職してしまっていて、いろんな情報が不明になってしまう場合があるそうです。

 任天堂をはじめとする大手ゲームメーカーでも古い資料は残していないことが多いらしく、
 情報消失を危惧する海外の団体が資料の保管を試みているとの話もあるくらい。

 ともかく、創造への旅立ちもメーカー内に資料が無く、大技林などのカタログ本の記載をみて
 公式記録を8月発売にしたということはありえそう。


ということで、まさかの発売元まで巻き込んでみんなが勘違いしてしまった創造への旅立ちでした。

なお創造への旅立ちはこれまでのエッガーランドよりも難易度が抑えられています。
入門編の流れはしっかり汲んでいるようです。



というわけで…。最後に結論。


× エッガーランド 創造への旅立ち:1988.8.20発売(書換開始)×



○ エッガーランド 創造への旅立ち:1988.10.18発売(書換開始)○








▲TOP